那須町の稀少植物

那須町の希少植物については、(1)2005「レッドデータブックとちぎ」(栃木県林務部自然環境課2005年3月発行)に記載されている群落や維管束植物(シダ植物・種子植物)についての概要(2)1976「那須町誌」(那須町発行)記載後に激減した維管束植物について(3)近年一部産地(生育地)で生育の確認ができない維管束植物について記すことにする。
(1)2005「レッドデータブックとちぎ」による町内に関わるレッドリストの概要
那須岳山腹のブナ那須岳のウラジロモミ、ダケカンバ、ハイマツ、茶臼岳のガンコウラン、サラサドウダン、ヒメイワカガミ、ウラジロタデ、大倉山のシロヤシオ、小深堀のススキ、ヌマガヤ、サクラソウ、伊王野の霞岡温泉神社のアカガシ、奥那須地域の自然植生など各群落、またムラサキセンブリ、キキョウ、サギソウ、ジュンサイ、アサマフウロ、ミチノクヤマタバコ、ヒメザゼンソウ、ナガミノツルキケマン、ホソバノツルリンドウ・・・・など127種の維管束植物が絶滅危惧、局地分布、環境悪化、環境省掲載種或いは減少などカテゴリー順に、併せて生育環境や生存への脅威など町内希少植物について詳細に記されている。
さらに、1969年来の調査から那須山塊域のイワヒバ、コタニワタリ、キタゴヨウマツ、ベニサラサドウダン、ユキワリソウ、イワインチン、ウスユキソウ、山麓域のクルマユリ、タマガワホトトギス、ヤマオダマキ、レンゲショウマ、クリンソウ、ハクサンオミナエシ平地・丘陵地のアヤメ、クモキリソウ、サイハイラン、ウスバサイシン、トモエソウ、イワタバコ、バアソブ、マルバダケブキ、キッコウハグマ、湿地・池・沼のコガマヒルムシロ、エゾミソハギ、サワギキョウも町内希少植物である。(18科26種)
(2)1976「那須町誌」(那須町発行)記載後に激減した希少種について(1に重複する種もある)
生育環境の追跡調査から湿地開発、森林伐採、土地造成、管理放棄、園芸採取などが主な原因で激減した。コガマ、ウラシマソウ、ザゼンソウ、ヒメザゼンソウ、カタクリ、ヤブカンゾウ、ノカンゾウ、ヤマユリ、コオニユリ、ワニグチソウ、バイケイソウ、キツネノカミソリ、ノハナショウブアヤメ、エビネ、ギンラン、ササバギンラン、ユウシュンラン、サイハイラン、シュンラン、カキラン、ツチアケビ、オニノヤガラ、ノビネチドリ、オオミズトンボ、サギソウ、ミズトンボ、ジガバチソウ、クモキリソウ、ハクサンチドリ、トキソウ、クヌギ、カシワ、カワラナデシコ、ヤマトリカブト、カザグルマ、オキナグサ、イカリソウ、コブシ、モウセンゴケ、ウメバチソウ、アサマフウロ、ヌルデ、ツリバナ、ヤマモミジ、イタヤメイゲツ、ナツツバキ、エイザンスミレ、ヤマボウシ、リョウブレンゲツツジ、トウゴクミツバツツジ、サラサドウダン、アブラツツジ、クリンソウ、サクラソウ、リンドウ、オミナエシ、マツムシソウ、フクシマシャジン、ホタルブクロ、バアソブ、サワギキョウ、キキョウである。ナスヒオウギアヤメは一ツ樅の水田用水路に一部生育しているが保護もされている。(28科65種)
(3)近年一部産地(生育地)で生育の確認ができない種について((1)に重複する種もある)
サワラン(北条)トキソウモウセンゴケ(一ツ樅)スズランツレサギソウ、ウスバサイシン、ケナシベニバナヤマシャクヤク(二枚橋~柏沼)オキナグサ(蕪中)などである。
名称 | 那須町の希少植物(なすまちのきしょうしょくぶつ) |
所在地 | 那須町内 |
種別 | 記念物/天然記念物 |