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何耕地縄文式遺跡

この遺跡は、伊王野の町の南東にあり、何耕地といわれる小高い丘陵にある。標高256m、平地からの比高は22mである。遺跡の北側下方には三蔵川が流れ、東と西には小さな沢があって三方が囲まれている。面積は約4haあり、縄文時代中期前半(約5000年前)の大遺跡である。
ここは明治から大正時代にかけて開墾された時遺物が発見され、その後も土器片などが多く見つかるので地元でもよく知られていた。渡辺龍端氏らにより昭和15年に試掘、39年に発掘が行われた。出土した石器は、石鏃(せきぞく)、石小刀(いしこがたな)、打製石斧(だせいせきふ)、石皿(いしざら)、大型の石棒(せきぼう)、磨石(すりいし)、石匕(せきひ)、石ノミ、凹石(くぼみいし)、などさまざまである。土器片も多数出土しており、縄文時代中期前半の標準的資料となるものが多い。特に、「阿玉台式土器(おたまだいしきどき)」といわれる形式の土器については新旧二つが出土し、特筆すべきものとなっている。
また平成4年にも遺跡の確認調査のため試掘が行われ、土器片や石器など多くの遺物が出土し、遺構も確認された。遺構は住居跡の床面や柱穴、袋状土坑(ふくろじょうどこう)と思われるものが数カ所で確認され、縄文時代としてはかなり大きな住居跡ではないかと思われている。
また旧石器時代のものと推定される焼土や炭化物も検出され、縄文時代だけでなく旧石器時代の生活の場所であった可能性が新たにでてきた。
名称 | 何耕地縄文式遺跡(いずこうちじょうもんしきいせき) |
所在地 | 那須町大字伊王野1100他 |
種別 | 記念物/史跡 |
指定 | 町 |
指定年月日 | 昭和 37年10月15日 |
掲載日 令和6年12月26日
更新日 令和7年4月8日
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